Ryuji's room / 放射線科専門医 佐志隆士

アメリカ留学記 ~艱難辛苦の米国留学~

-悲しかったり、楽しかったり、いじけたり、頑張ったり-

09 -Super・Market-

米国で留学者としてサーバイブするためには様々な生活システムを理解する必要があります。その中の一つがSuper・Marketでの買い物です。

私の住まいはWoodcroft というアパート集落の中にありました。アパート集落と言っても森の中で、日本では想像もつきません。

その森の入り口にShopping-centerがありました。Food LionというSuper・Market を初めとして、日曜大工の店、不味いTake-outの中華料理屋さん。超不味い日本料理店(一度行ってコリゴリ)、レンタルビデオ屋さん(会員になったけれどStar Wars 3部作を一度借りただけ)とかの小さな店が駐車場を取り囲んでいました。

さてFood Lion はアメリカ人にとって有名らしく辞書にもあります。 基本的には最近秋田でも見られるようになった大型のスーパーに似ています。営業時間が長いのも特徴です。

お金さえ出せば夜中でも働く人はいるというのが米国です。牛乳、オレンジジュース、アイスクリーム(美味い)、ハム、ソーセイジ(不味い)等の品数の多さに唖然としました。

Dog & Cat foodの列が丸々1列あるのは米国ならではです。レジも何列もあり、品数の少ないお客さんはexpress laneに並びます。私は何時もどのレジが早いかと思案した挙げ句、何時も時間のかかるレジに並んでしまいます(これは私の人生の基本パターンです)。

南部の田舎のためみんなのんびりしています。レジでは“Cash or debit?”と聞かれます。Debit cardでは暗証番号を使い銀行の口座から直接お金を払えます。またその場で、現金の引き落としも出来ます。またレジでは“Paper or plastic?”と紙袋かビニール袋かを聞かれます。

“zip?”と電気屋さんでは聞かれました。これは郵便番号のことです。量り売りの魚介類を買えるようになったのは半年も過ぎていました。“lb.”[pound=約500g] が判らなかったからです。

日本と根本的にシステムが違うのですから、英語が理解出来る訳がありません。最初は何が何だか判らず、何度も何度も聞き返して、店員も私も諦めるという次第でした。強い南部訛りのために理解されないと思い恥じる店員にも何人か出会いました。Managerが出てきたり、標準米語に通訳してくれる白人が現れることもありました。

食品は日本よりはるかに安いですが、あれこれshopping cartに入れてまとめてキャシュ・カードで払うので個々の値段は思い出せません。アルコールは初めから料理用以外は買いませんでした。お酒を自制して飲む自信が無かったからです。一生に一度、家族や収入を犠牲にしての研修(修業?, long vacation??)でしたので、それなりの成果を上げたいという気持が強かったからです。

さて私のアパートから車で10分もかからない所にCrogerとHarris TeeterというSuper・Market もありました。しばらくして気付いたのですが、どうもそれぞれの店で商品も客層が違うのです。Food Lionは黒人の人:貧しい人、Crogerは白人の人が多いのです。Harris Teeterは品揃えが多く、ヒスパニック、中国人、日本人にも対応していました。美味しい野菜炒めを作るためにはWellspringという高めで遠くの店まで行く必要がありました。こういう調子で留学期間は矢のように過ぎていきます。

アパートの手前のあるFood Lionで、レジ係が「お前はこのカードを持っていないのか?信じられない。あそこにいるマネージャーに頼んで作っ て貰え。
今日は仕方ないから、私のカードを使ってあげる」と言います。世話付きで親切な黒人の女性でした。
日本でも最近増えてきた割引カードです。言われるままに作りました。写真のMVPとあるカードです。
そんなものかと思いHarris Teeterのカードも作りました。VICと書かれている三角のカードです。
そういえばお客さんは必ず、カードを見せて買い物をしています。また新聞の折り込みチラシにはクーポン券が入っており、それを持って行けば少し安くなるようでした。アメリカ人はこのような値引きをまめに使うと聞きました。
アメリカの習慣は、少し遅れて日本でも試されるようです。
一緒に写っているカギとワイヤーはノート・パソコン盗難予防のためのものです。Duke のどのパソコンにも盗難防止用のワイヤーがついていました。
図書館でパソコンを使って仕事をしていて、疲れて散歩に行くときはこのワイヤーとカギが役立ちました。
当然、アパート、車のカギも一緒にこれらについていた訳です。

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