Ryuji's room / 放射線科専門医 佐志隆士

アメリカ留学記 ~艱難辛苦の米国留学~

-悲しかったり、楽しかったり、いじけたり、頑張ったり-

38 完璧美人

Duke大学は南部の名門校で、学力レベルも授業料もとんでもなく高い。Duke大学を日本人で知っている人は少ないが、米国ではバスケット・ボールが強くて有名である。Duke大学のバスケットの試合日になると入場券を求めるダフ屋が大学駐車場でうろうろしているのには驚いた。キャンパス内に多数のテントが張ってあるので、何かと聞いたら、バスケット・ボールの当日券を買うために学生達が一週間も前から待っているとのことであった。 これらのテントの向こうにCard gymnasium(*)という立派な建物があった。日本のフィットネス・クラブを大きく豪華にしたような施設である。アメリカ人は運動大好きなので充実したトレーニング・マシーンやスカッシュ・コート等々があった。しかも早朝から夜遅くまで開いている。土曜日も日曜日(**)も使用出来た。様々な施設が長時間、開いているのがアメリカ的である。
お金さえ払えば、早朝でも深夜でも働いてくれる労働者でいて、それに対してお金を払える人がアメリカには存在するということである。

Duke University Medical Centerのfellowになって渡されたID card。職員は全員ID cardをつけている。「Service Begins With Me」と書かれている。このcardを使ってCard gym.にも入館する。 

ここのGymには50mの室内プールもあった。運動が苦手の私であるが、のんびり泳ぐのは好きである。アパートにはそれなりのプールも完備されていたが、アメリカに来てからずーっと余裕が無くて、使っていなかった。泳ぐ気になった時にはもう寒くなっていた。そこでCard gym.の温水プールで泳ぐための使用許可を貰うことにした。Card gym.は、学生は無料だが、職員は有料である。私は学生でも職員でも無かったので、何とか安くして貰おうと交渉したが、結局、使用許可が下りるのが遅れただけであった。ケチるとろくなことはない。冷静に考えると法外な授業料を払っている学生が無料なのは当然であった。

プールは端でも深く足が立たず、50mもあるので大変疲れた。プールは空いていて1コース/一人で大抵泳ぐことが出来た。たまに女子学生と同じコースで泳ぐこともあった。Duke大学の学生は、成績優秀な良家の子女達で、女性は綺麗な人が多かった。太ったおば様達と泳ぐ日本のフィットネス・クラブとは大変な違いである。Duke大学で女性を眺めていると、スタイル、髪、顔の、どのパーツも完璧な美人を見つけることがある。まるで別の動物のような気がする。私は動物園で羽を広げた孔雀を初めて見た子供の時のことを想い出した。完璧美人を見ていて思うのは人種の違いである。欧米人に比べると、日本人は、平均して外見は良くないし、秋田に住んでいてスタイルも顔も両方が完璧に美しい人を見かけることはまずない。
Gym.の男子シャワー・ルームでは多彩な裸を見ることが出来た。「Dukeの男はみんなハンサム」とはMBAをとりに来ているビジネス・スクール学生の奥様方の意見であるが、意義はもちろん無い。さすが多様性の国、人種のパッチワークと言われるだけあって、様々な○○○○を見ることが出来た。見たくも、思い出したくもないのだが、見えたものは仕方ない。 

Card gymnasium(*)
「なんでカード・ジムというのか?」と聞いたら、「入館にカードを使うからだよ」と教えられたが、後日、インターネットで調べたら、Duke大学の野球やバスケットボールの初代のコーチの人物名とのこと。

日曜日(**)
日曜日の午前中だけはDuke大学の施設は、図書館もCard gym.も含めて大抵、閉まっている。 おそらく、日曜日の午前中は教会に行くことになっているからではないかと想像している。

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