Ryuji's room / 放射線科専門医 佐志隆士

アメリカ留学記 ~艱難辛苦の米国留学~

-悲しかったり、楽しかったり、いじけたり、頑張ったり-

10 -電話-

電話英語が難しいことはよく知られています。まず電話に加入するのに電話で契約する必要があるそうでこれが大変だそうです。私の場合は現地お助けpersonのターキーさんに電話を早々に加入して貰っていました。

最初の電話会社は粉飾決済で騒がれたワールドコムに途中買収されました。ターキーさんに教えられ国際電話を安いものに再契約をしました。

月々の請求書が送られてくるのですが、私の性格もありますが英語で書かれているとどうもピンと来ません。まあイイヤと思っていました。

ところが日本食品を売っている“はとや”なる店に行くと在米日本人のための新聞が無料で置いてあり、これに様々な国際電話の宣伝が出ているのですがどうも私が払っている額より一桁安いのです。

若干青くなって、電話会社に電話したら過去にさかのぼってお金を返却するとのことでした。電話会社の単なるミスのようでした。何も知らずに高額のお金を払い続ける留学生もいるはずです。留学生は必ず徒党を組んで助け合い情報交換するべきなのです。

日本に帰国するためにアパートを出る日には電話会社に“電話を停めてくれ”と電話をします。帰国後最後の月の請求書が日本に送られて来ます。これは米国に残して置いた銀行の口座の小切手でお金を払います。

米国ではカードと小切手は重要です。アパートの敷金と途中解約した車の保険料も日本へ小切手で送られて来て感動しました。その後、顔見知りの銀行員が転勤したらやばいと思い、“解約するから残金を全額日本に送金してくれ”とFaxで頼みました。無事残金が秋田銀行に届いた時はほっとしました。さらに端数のお金が小切手で届いてまたビックリです。

米国は犯罪社会とか言いますが、むしろ多様性の国というのが正しいのであって、犯罪者は日本より高頻度で存在するようですが、一般の人は善人で律義なのです。さて米国ではケーブルテレビが盛んで何channelもあるのですが、私は電話をかけて英語で契約をするのがめんどくさくて地上波の数channelのテレビしか見ることが出来ませんでした。

一度もpay per viewなるプロレスを見ることが出来なかったことが悔やまれます。テレビでは頻繁に通信販売のテレホンショッピングの宣伝をしているのですが、Charlton HestonのBibleビデオの宣伝があり、Charlton Hestonの朗読は私の粗耳にもキチンと聞こえるのであります。

本当はHビデオが欲しかったのですが、西洋文化を学ぶためにもリスニングのためにも良いかなと思い、勇気を奮い電話で注文してみました。すると電話口の相手は“英語が話せる人と代れ”と言います。“アパートに一人だ”と言うと、“後日、英語の喋る人間に頼め”と言います。“クレジットカード番号と住所くらいは言えるからビデオが欲しい”と言うとしぶしぶ相手は了解しました。

後日ビデオが無事送られてきましたが、しばらくすると頼みもしないテープも沢山送られてきました。若干ぞっとしたのですが、ビデオもテープも代金が銀行から引き落とされることはありませんでした。Charlton Hestonの英語は聴き取りやすいのですが繰り返し観るほどは面白くありませんでした。何せお堅い聖書ですから・・・・

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